「金融」のコミュニケーション・ディベート with QUICK
株式会社QUICK の吉田晃宗さんをお迎えして、学習クラブ「コミュニケーション・ディベート」を開催しました。
(「コミュニケーション・ディベート」については、こちらの朝日新聞DIALOGの記事をご覧ください。)
参加者は、日出学園高校の生徒たちと卒業生、教員、吉田さん。
今回は「金融」についてのコミュニケーション・ディベートです。
会の最初に吉田さんから「2000万円問題」など「金融」についての講義をしていただき、その後、一番下に載せた文書に沿ってコミュニケーション・ディベートしました。
最初に吉田さんから講義をしていただき、さらにそこから対話をすることで、高校生・社会人といったそれぞれの立場の「金融」について深い話ができました。
今年度は、7月にファイナンシャルプランナーの町田さんをお招きしてのコミュニケーション・ディベートも行っており、なかなか学校の中では扱われない「お金」について、意義のある話ができていると思います。
参加者の感想でも,
「学校でももっと経済についてとか投資について授業でやってくれればいいのに。私もそうですけど 10 代の人達はお金について考えて無さすぎです。お金について考えたり勉強したりする場が少ないといのが 1 番の原因だと思います。ディベートではちょくちょくテーマがお金についてのことがあるのでありがたいです。」
といったものがありました。
吉田さん、ありがとうございました。
これからも、さまざまなテーマで「コミュニケーション・ディベート」していきます!
————————— 以下配布文書 ——————————
「金融」について考える:必要なお金を稼ぐための知識
みなさんは「金融」と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか。専門的、怖い、大人のやること、等々、自分とは遠い世界の出来事のように思っていませんか。
たとえば、金融の世界で重要な役割を担う、そして皆さんの老後にも直結する「年金」。
国民(や従業員)から毎月少しずつ集めたお金を国(や企業)が運用し、定年退職後の世代に支給することで、人々が老後も安定した生活を過ごせるようにする仕組みです。
この年金は、国民は原則20歳から支払う義務があることをご存知でしたか?成人したら、みなさんも年金を通して、金融の世界により関わる必要が出てきます。みなさんが金融に関わることは、意外とすぐそこにある未来です。
昨年は、金融に関わる問題として、「2000万円問題」が話題となりました。定年までに2000万円の貯蓄を作っておかなければ、余裕のある暮らしができないという話です。この背景や理由については、ディベートの時に簡単に説明します。
国や企業に頼ることなく、自分の力で2000万円を老後までに貯蓄するための手段として、ひとつは「貯金」(節約)がありますが、もうひとつ、「資産運用」(投資)があります。もちろん、投資は預金よりもお金が増える可能性がありますが、元手となったお金(元本)が減るリスクがあります。「2000万円問題」「年収」「資産運用」についての基本的な話をした後、資産運用でリスクを取ることは必要なのか、どういう働き方が理想なのか、また、未来の日本を担うみなさんが金融についてどう考えているか、ということについて、お話したいと思います。
そこで以下の問いに対する回答を考えてみてください。
1)日頃、お金についてどんなことを考えているか(どんなときに考えるか)。
2)フリーターやフリーランス、自営業など、退職金や企業が独自に運営する年金がもらえない働き方があります。将来、どんな働き方が理想的だと考えていますか?
3)資産運用(投資)で、預金金利以上の利益を得るためには、元手となったお金(元本)が減るリスクを取らなければいけません。資産運用はやるべきでしょうか。